水道法改正案は水道事業を広域化したり、水道の運営を民間に委託することが可能になります
本当に民営化になるのか?
どのような影響があるのか?
水道民営化について調べてみました
水道民営化で得する地域・損する地域
日本の国民はどの地域に住んでいても、等しい生活環境が保障されてきました
民間企業が資本や技術を投入することは考えられません
従って水道民営化がなされると、経済的に弱い地域ではインフラ整備が十分になされず、水道料金も上がり、されに断水が起きる危険もあるそうです
なぜ政府は水道を民営化したいのか
一言にすると「市が運営するより大幅なコスト減が期待できるから」
そして「水道の収益が上向けば老朽インフラ更新のための投資する余力ができるから」
それは「水道は独立採算という原則が崩れ始めている」からです
民営化すると言っても、水道事業を民間企業に売却するのではないようです
運営権を民間企業に売却できる仕組みを目指しているといわれています
なぜなから民間企業なら新しいアイディアで収益を増やして水道管を更新してもらえると思うからです
しかし運営権を民営化すると利益を出すために水道料金が高くなる不安があります
水道の管轄とは?
直接の水道事業は地方自治体が担当します
(国は日本国民に対して公衆衛生の向上に責任を持たなければなりません)
元締めは国の役所である厚生労働省が管轄します
水道の深刻な問題とは?
水道管の老朽化が問題になっています
水道管の耐久年数はおよそ40年といわれています
収益が悪化しているので更新するペースが遅れているそうです
今の進捗状況では全部を更新するのに130年以上かかる計算になるそうです
更新しているうちに前に更新した水道管が古くなってしまいます
そこで厚生労働省は水道法改正案を提案しました
水道料金は?
すんでいる市町村によって違います
筆者は田舎の生活に憧れて地域おこし協力隊になったことがあります
水道料金が高くて驚いてしまいました
水道事業は地方自治体が受け持つ独立採算制なんです
だから地域によって異なります
過疎化に行けば行くほど料金は高くなるようです
水道は命に関わります
そこで民間企業ではなく地方自治体が担当します
(日本国憲法第25条の規定)
- すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する
- 国は全ての生活の面について、社会福祉、社会保障、公衆衛生の向上に努めなければならない
電気料金やガス料金は?
それぞれの企業によって決められています
水道に関しては
全国で約1300の公営事業体があります
給水人口が5万人以下の800強の事業体では年間の収入が平均で10億円に満たしていません
約3割の自治体で給水コストを水道料金でまかなえない原価割れが続いているのです
そこで、まず必要なのは?
近隣人生地帯の水道事業を統合することで、事業基盤を拡大・強化したいのです
すでにすすめている自治体は?
群馬県太田市など8市町が2017年4月に上水道事業を統合しました
水道法改正とは?
2018年7月5日:政府が第196通常国会に提出した水道法改正案が通過しました
しかし、同年7月22日:国会が閉幕
これによって衆議院での採決の前に国会が終わり水道法改正案は成立しませんでした
いずれ、成立するそうです
提出した改正案とは?
施設の維持
修繕を事業者に義務付ける
更新費用を含めた収支の見通しの公表を求める
コンセッション方式にする
コンセッション方式とは
(官と民が連携する方式)
(自治体が水道事業の許可と施設の所有権を持ったまま、運営権を民間企業に委ねるという考え方)
(企業は自治体が条例で定めた範囲で料金を決められます)
これによっての利益
急激な値上げを防ぎたい
料金の見直し
海外の水道民営化
民営化された途端に水道料金が値上げされて問題になった国もありました
民間企業が請け負えば利益第一となります
水道管の更新を名目に、料金全体の見直しが行われることは間違いありません
日本の水道の歴史
日本の水道の歴史は語れば長くなります
一言にすると「めちゃくちゃお金がかかってきました」
江戸時代に断水や飢饉が発生した際、安全な水を確保するために役人は水道事業をすすめますが、莫大な費用がかかるので途中で断念するように命じられます
しかし、私財を投げ出してもやり遂げたいという役人と人々の熱意があったことが、現在の日本の人々に平等に安全な水道が供給されるようになったのです
現代の日本の水道管の修繕費用も、水道の歴史を紐解いていくと壮絶なストーリーがあります
いずれ民営化になり、水道料金が値上げされることは予測されるのです
過疎地域の水道は都市部よりも高いことから、田舎で悠々自適に暮らしたい人々はライフラインの料金値上げと税金をしっかり見積もってから移住することをおすすめします
最後まで読んでいただきましてありがとうございました
りおさ